G-select.
注文住宅
  • 分譲住宅
  • 建替
  • 戸建て
  • 新築
  • 注文住宅
  • 減税
  • 長期優良住宅
2024年5月11日

長期優良住宅のメリットは?デメリットや申請の流れを解説

長期優良住宅のメリットは?デメリットや申請の流れを解説

新しくマイホームを建てるなら、快適・安全に永く暮らせる家にしたいものです。とくに日本では地震や台風などの自然災害が頻繁に発生しているため、住宅の強度は重要です。

丈夫な家を建てたいとお考えであれば、長期優良住宅という選択肢はいかがでしょうか。一般的な住宅とどのような違いがあるのか、またどのようなメリットがあるのか知ることが、よりよい家づくりの第一歩となります。

今回は、長期優良住宅の基本情報、そしてメリットとデメリットについて解説します。長期優良住宅を建てる流れや注意点などもまとめて取り上げしますので、これから家を建てる予定がある人はぜひ参考にしてください。

目次
  1. 長期優良住宅のメリット・デメリット
    1. 長期優良住宅とは
    2. 長期優良住宅のメリット
    3. 長期優良住宅のデメリット
  2. 長期優良住宅の認定は必ず受けなければならない?
  3. 長期優良住宅の認定基準
    1. 劣化しにくさ
    2. 耐震性
    3. 維持管理・更新のしやすさ
    4. 省エネ性能
    5. 居住環境
    6. 住戸面積
    7. 維持保全計画
    8. 災害発生時の措置
  4. 長期優良住宅申請の流れ
    1. 認定基準を満たした設計を行う
    2. 長期使用構造等確認を受ける
    3. 認定申請を行う
  5. 長期優良住宅を建てる際の注意点
    1. 長期優良住宅を得意とするメーカーに依頼する
    2. 建築費用と節税費用をしっかりチェックする
    3. 工事着工前に申請を行う
    4. ほかの補助金や税制優遇制度の利用も検討する
  6. 長期優良住宅の申請を受けるか迷ったときは
  7. まとめ

長期優良住宅のメリット・デメリット

長期優良住宅には、さまざまなメリットとデメリットが存在します。長期優良住宅の基本情報と合わせて具体的なメリットとデメリットを紹介しますので、順番にチェックしていきましょう。

長期優良住宅とは

その名のとおり、長期にわたり良好な状態で使用するための機能を備えた住宅のことです。認定を受けるためには、国が定めた一定の基準をクリアしたうえで長期優良住宅の建築、および維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請しなければなりません。

長期優良住宅認定制度は、一戸建てに限らず集合住宅も利用できます。2022年には制度の見直しが実施され、既存住宅の認定制度も新たに創設されました。

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅を建てると、さまざまなメリットを享受できます。具体的にどのような利点があるのか、順番にチェックしていきましょう。

住宅ローン控除の優遇が受けられる

主なメリットのひとつとして、住宅ローン控除の優遇が受けられる点が挙げられます。住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住まいを購入した場合、年末時点での住宅ローンの残高の0.7%が入居時から最長13年間にわたって、給与などから納めた所得税や住民税から控除される制度のことです。

2024年1月1日から2025年12月31日までに、新築または買取再販の長期優良住宅へ入居する場合、控除対象借入限度額は4,500万円に設定されています。これは、住宅ローン控除が受けられる条件のなかでも最も高額となっています。

住宅ローン金利の優遇が受けられる

住宅ローン金利の優遇が受けられるのも大きな利点です。住宅ローン金利とは、お金を借りた人が元金に対して支払う利息の割合のことで、金融機関や商品によって異なります。

住宅ローン金利の優遇が受けられるのは、フラット35やフラット50など、一部の金融商品のみです。なお、フラット35Sが適用できれば、さらに借入金利を下げられます。

不動産取得税が減税される

不動産取得税が減税される点も大きなメリットです。不動産取得税とは、土地や建物を購入した際にかかる税金のことで、新居へ入居後に自治体から納税通知書が送付されます。

一般住宅の場合、不動産取得税の控除額は1,200万円ですが、長期優良住宅の場合は1,300万円です。ただし、対象となるのは2026年3月31日までに入居した場合である点に注意しましょう。

登録免許税の税率が引き下げられる

長期優良住宅は、登録免許税の税率も引き下げてもらえます。登録免許税とは、土地や建物を購入した人の所有権を登記する際に、国に納める税金のことです。税額は、土地や建物の評価額に税率をかけて計算します。

一般住宅の場合、保存登記の税率は0.15%ですが、長期優良住宅の税率は0.1%です。移転登記の場合も一般住宅の税率が0.3%であるのに対して、長期優良住宅は0.2%まで税率は下がります。

固定資産税の減税期間が延長される

固定資産税の減税期間が延長される点も、メリットのひとつです。固定資産税とは、固定資産とされる土地や住宅に対して課せられる地方税の一種で、固定資産のある市町村が納付先となります。

住宅を新築で取得した場合、固定資産税が3年間半額になりますが、新築が長期優良住宅の場合、軽減期間を5年まで延長可能です。ちなみに、取得したのがマンションの場合、軽減期間は7年になります。

地震保険料が割引される

長期優良住宅を購入すると、地震保険料も割引してもらえます。長期優良住宅の認定条件には耐震性が含まれているため、地震保険の耐震等級割引、または免震建築物割引のどちらかが必ず利用できます。

地震保険は、建物の免震や耐震性能に応じた保険料の割引制度が利用可能です。たとえば、耐震等級割引の場合は等級3で50%、等級2で30%の割引が適用されるため、保険料の大幅な節約が望めるでしょう。

地域型住宅グリーン化事業補助金の対象になるケースがある

長期優良住宅を建てるにあたって、地域型住宅グリーン化事業補助金が利用できる場合があります。

地域型住宅グリーン化事業補助金とは、国土交通省の採択を受けたグループが建てる省エネルギー性能や耐久性能等に優れた木造住宅を対象に交付される補助金、およびその制度のことです。

認定長期優良住宅の補助金額は最大140万円ですが、原則として、地域で採れた木材が建材として使用されていなければなりません。

長期優良住宅のデメリット

長期優良住宅にはさまざまな利点が存在しますが、もちろん欠点も存在します。あらかじめ押さえておきたいデメリットは、以下のとおりです。

着工までに時間がかかる

長期優良住宅は、着工までに時間がかかるのがデメリットといわれています。これは一般住宅と異なり、認定基準に合わせて住宅を設計する必要があるためです。

また、認定には登録住宅性能評価機関での技術的審査、および所管行政庁での審査を受けなければなりませんが、この審査にも時間がかかります。工期を長くしたくない人は、あらかじめ注意しましょう。

建築コストが増大することがある

長期優良住宅は、一般住宅よりも丈夫で優れた材料を使用するため、建築コストも高額になります。とくに中小工務店に依頼すると、全体の建築コストが上がりやすいです。

ノウハウがある住宅会社やハウスメーカーであれば多少のコストダウンも期待できますが、一般住宅よりも20〜30%ほど高価になる覚悟をしておきましょう。

定期点検のコスト・手間がかかる

長期優良住宅は、最低でも10年ごとに定期点検を実施しなければなりません。そのため、定期点検のたびにコストと手間がかかります。定期点検を実施しなかった場合は、認定を取り消される可能性があるため、必ず行わなくてはなりません。

長期優良住宅の申請費用がかかる

長期優良住宅を建てるにあたって、申請費用が必要になります。申請に関する手数料は地域の所轄行政庁によって変わるため、事前にチェックしておきましょう。

申請は自力で行った方が代行よりも安く済むため、少しでも費用を節約したい場合は自分での申請を検討してみてもよいでしょう。しかし、多岐にわたる書類を用意しなければならないことから、申請には十分な知識が必要といえます。

長期優良住宅の認定は必ず受けなければならない?

長期優良住宅の認定を受けるためには、さまざまな条件をクリアする必要があります。その際に発生する工事費用は決して小さくはないため、認定を受けることに二の足を踏む人も多いです。

認定を受けていなくても安全性が確保されている住宅は珍しくないため、過度にこだわる必要はありません。もちろん、先述のとおり認定を受けるメリットもたくさんあるため、予算に余裕がある場合は、積極的に認定を受けることをおすすめします。

長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅として認められるには、定められた多くの基準をクリアしなければなりません。具体的にどのような基準が設定されているのか、順番に解説します。

劣化しにくさ

長期優良住宅は、数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できることが認定条件です。具体的には、住宅が劣化対策等級の等級3に該当している必要があります。

劣化対策等級とは、住宅性能表示制度による建物の評価項目のひとつです。3世代、つまり75年~90年程度まで長持ちするように対策が講じられている場合、等級3と評価されます。

耐震性

耐震性の高さも、認定条件のひとつです。具体的には耐震等級2以上、または2階までの枠組壁工法(ツーバイフォーなど)であれば等級3の強度が求められます。

耐震等級とは、国が定めた住宅性能表示基準において、建物がどの程度大きな地震まで倒壊、および崩壊しないかを評価したものです。耐震等級は3段階に分かれており、耐震等級3が最高等級とされ、耐震等級2は学校や病院などの公共施設と同程度の耐震性能です。

維持管理・更新のしやすさ

長期優良住宅として認定されるためには、点検や清掃などの維持管理が容易に実施できる措置が講じられていなければなりません。これは、構造区体が100年程度継続使用できたとしても、給排水管などはその間に取り替えや補修が必要になるためです。

具体的には、コンクリート内に配管を埋設しないことや、地中埋設管の上にコンクリートを施工しないことなどが挙げられます。原則、住宅性能表示制度の維持管理対策等級(専用配管)の最高等級3が求められます。

省エネ性能

昨今は光熱費を抑えられ、かつ環境にも優しい省エネ住宅に注目が集まっていますが、住宅の省エネ性能も認定条件に含まれています。具体的には、断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6のクリアが必要です。

断熱等性能等級は、住宅の断熱性能がどの程度かを示したものです。一次エネルギー消費量等級は、住宅が一年間で消費するエネルギー量を表したものになります。

居住環境

良好な景観の形成や、地域における居住環境の維持、および向上に配慮されているか否かも認定条件に含まれています。地域の街並みに調和する建物でないと判断された場合、認定を受けることはできません。

基準は家を新しく建てるエリアの所管行政庁毎によって異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。

住戸面積

長期優良住宅の認定基準には、住戸面積も含まれています。一戸建ての場合は延べ床面積が75m2以上、共同住宅の場合は1戸あたり40m2以上必要です。

ただし、住戸面積の基準は地域の実情によって所管行政庁が引き上げや引き下げを実施するケースがあります。家を建て終えてから基準を満たせていなかったことに気づくというトラブルを未然に防ぐためにも、事前にしっかり確認しておきましょう。

維持保全計画

長期優良住宅に認定してもらうためには、維持保全計画にしたがった定期点検やメンテナンスの実施が必要です。

計画書を作成する際は、主に構造体力上主要な部分や、雨水の浸入を防止する部分などについて、詳しい点検の時期や内容を定めます。維持保全は30年以上の計画とする必要があり、点検時期の間隔は10年以内です。

災害発生時の措置

災害が発生する危険性の高いエリアでは、その危険性の高さに応じて所管行政庁が定めた措置を講じなければなりません。災害の危険性がとくに高いエリアは、認定対象から除外されるケースもあります。

災害配慮の措置は、新しく家を建てる地域によって異なるため、あらかじめ所管行政庁で確認しておきましょう。

長期優良住宅申請の流れ

続いては、申請の流れについて解説します。スムーズに申請を済ませるためにも、しっかりチェックしておきましょう。

認定基準を満たした設計を行う

認定を受けるためには、すでに紹介している認定条件すべてを満たした住宅の設計を行う必要があります。長期優良住宅に対応しているだけでなく、建築実績が豊富なビルダーや住宅メーカーを選ぶと安心です。

長期使用構造等確認を受ける

認定申請を行うにあたって、長期使用構造等確認も必要です。無事に審査を通過すると、確認書が交付されます。確認書がなければ認定申請ができないため、忘れないようにしてください。

認定申請を行う

確認書の発行が完了したら、必要書類と一緒に申請を実施しましょう。用意する書類は長期使用構造等確認申請書や設計内容説明書、そして内容説明書添付資料などです。

必要書類は、家を建てる市区町村の公式サイトでも確認できます。問題なく審査を通過すれば認定通知書が交付され、着工が可能になります。

長期優良住宅を建てる際の注意点

続いて、長期優良住宅を建てる際に押さえておきたい注意点を紹介します。自分が納得できる家づくりを行うためにも、必ず把握しておきましょう。

長期優良住宅を得意とするメーカーに依頼する

長期優良住宅の建設を依頼する住宅メーカーや工務店を探す場合は、必ず実績を確認しておきましょう。

すでに述べているように、長期優良住宅の認定基準は複数あり、それぞれの項目を満たすためには高度な工事が必要です。住宅メーカーや工務店によっては、それらに対応できるほどの技術と経験を持ち合わせていない場合があります。

長期優良住宅の経験が豊富なハウスメーカーや工務店であれば、これまでのノウハウから手続き面もスムーズに進むだけでなく、家づくりに関する相談も安心してできるでしょう。

建築費用と節税費用をしっかりチェックする

建築費用は必ず確認してください。長期優良住宅に認定してもらうためには、住宅性能の高さが必須ですが、そのためには多額の建設費用を用意しなければなりません。事前にどの程度建設費用が必要になるのか、また予算を超えないかチェックしましょう。

また、長期優良住宅の利点でもある控除や優遇、割引などの節税費用も確認しておきましょう。控除や割引の計算は簡単ではありませんが、浮いた予算で新しい機能や設備を追加できる可能性もあります。

住宅メーカーや工務店によっては、選任のファイナンシャルプランナーが在籍している場合があるため、依頼する際に相談してみるのもよいでしょう。

工事着工前に申請を行う

申請は、必ず着工前に行いましょう。申請をする前に工事を始めてしまうと、せっかく基準を満たす住宅が完成しても、長期優良住宅として認めてもらえません。

申請自体は自分でもできるため、申請漏れを防ぎたい場合は自分で手続きを済ませてもよいでしょう。ただし、用意する書類の数が多く内容も煩雑なため、仕事を任せる住宅メーカーや工務店の責任者に代行をお願いした方が確実です。

ほかの補助金や税制優遇制度の利用も検討する

長期優良住宅を建てるためには、高額の建築費用が必要です。そのため、予算を用意できず認定を諦めてしまう人も一定数います。

その場合は、ほかの補助金や税制優遇制度の利用も検討しましょう。地方自治体によっては、新しく家を建てる際に補助金や税制優遇制度が利用できる場合があります。

利用したい制度が見つかったら、住宅メーカーや工務店の担当者にも情報を共有するのを忘れないようにしてください。

長期優良住宅の申請を受けるか迷ったときは

新しく家を建てるにあたって、長期優良住宅の申請をするべきか悩む人は少なくありません。その場合は、経験豊富な住宅メーカーや工務店に相談するのがおすすめです。

群馬セキスイハイムでは、住まいに関する相談を住宅展示場にて受け付けています。住宅展示場ではさまざまなイベントも実施しているため、興味を持った人はぜひ足を運んでみてください。

まとめ

長期優良住宅の認定を受けるメリットとデメリット、認定申請の流れや注意点について取り上げてきました。地震をはじめ、さまざまな災害が発生する日本において、永く安全に暮らせる住宅を建てたいと考える人は少なくありません。

認定を受けることで住宅の安全性が確保でき、資産価値も上がります。また業界最長クラスの60年長期サポートで、住んでからの安心をお届けします。

群馬セキスイハイムでは、業界の一歩先を行く高性能住宅の開発を行っています。無償で実施している定期診断をはじめ、各種サポートも充実していますので、興味を持った人はぜひ一度ご相談ください。

おすすめ情報