G-select.
注文住宅
  • 戸建て
  • 新築
2024年5月25日

結露の原因とは?結露が引き起こすトラブルや健康的な家づくりのポイントを解説

結露の原因とは?結露が引き起こすトラブルや健康的な家づくりのポイントを解説

結露によってカーテンや玄関がびしょびしょに濡れてしまい、悩んでいる人は多いでしょう。加えて、結露は住宅の寿命を縮めたり、健康に悪影響を及ぼしたりといったトラブルを引き起こす可能性があります。

そこでこの記事では、結露が発生する原因だけでなく、どのような問題を引き起こすのを詳しく解説します。結露が発生しにくい家づくりのポイントも解説していますので、これからマイホームを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

目次
  1. 結露とは
  2. 結露が発生する原因
    1. 寒暖差が大きい
    2. 湿度が高い
  3. 結露が発生しやすい場所
    1. 窓ガラスの枠部分
    2. 玄関ドア
    3. 家具の裏
    4. 部屋の隅
    5. クローゼット
  4. 結露が原因で発生する主な住宅トラブル
    1. 建物が劣化する
    2. カビやダニが発生する
  5. 結露しない家にすることはできる?
    1. 湿度を下げれば解決するわけではない
  6. 結露しにくい家づくりのポイント
    1. 室内の適切な温度管理
    2. 連続した防湿層の設置
    3. 断熱性能を向上させる
    4. 湿気を逃がす構造にする
  7. まとめ

結露とは

結露は、屋内の暖かい空気が冷やされた際に水滴となる現象です。家の中の空気は湿気を含んでおり、窓などの冷えた表面で急速に冷やされると、空気の水蒸気が液体の水滴に変わります。

結露はとくに寒い季節に窓ガラスでよく見られ、室内と外気の温度差が大きいほど、発生しやすくなります。

結露が発生する原因

結露が発生する主な原因は、寒暖差が大きいことと湿度が高いことです。ここからは、なぜこれら2つの条件において結露が発生するのか解説していきます。

寒暖差が大きい

冬場、室内外の温度差が激しくなると結露が生じやすくなります。暖房器具が室温を上昇させる一方、窓やドアを閉めて外気を遮断することで、外気温との差を拡大させるためです。

室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスに触れると、空気中の水蒸気が水滴として凝結し、結露が発生します。

このように、冬季における室内と外気の温度差は、結露を引き起こす主な要因のひとつとなります。

湿度が高い

空気が保持できる水蒸気の量には上限があるため、結露は室内の湿度が高いときによく発生します。空気が保持できる水蒸気量の上限を「飽和水蒸気量」と呼び、飽和水蒸気量は温度が上がるにつれて増加します。つまり、暖かい空気はより多くの水蒸気を含むことができるわけです。

しかし、冷たい表面に温かい湿った空気が触れると、空気の温度が下がり、飽和水蒸気量が減少します。その結果、空気が保持できる量を超えた水蒸気が水滴として現れるのです。そのため、室内の湿度が高いと窓ガラスなどの冷えやすい箇所において、結露が起こりやすくなります。

結露が発生しやすい場所

家の中で結露が発生しやすい場所は、以下の5箇所です。

● 窓ガラスの枠部分
● 玄関ドア
● 家具の裏
● 部屋の隅
● クローゼット

それぞれの箇所についてくわしく見ていきましょう。

窓ガラスの枠部分

窓ガラスは室内の暖かい空気と外の冷たい空気が直接触れ合う場所であるため、結露が発生しやすくなります。家具やカーテンが窓際に配置されることも多く、配置した家具が空気の流れを妨げ、結露の発生を促すこともあります。

最近ではこのような問題に対処するため、熱を伝えにくい材質の樹脂サッシや、空気層を有する二重窓などが結露の防止策として採用されることが多いです。窓枠部分に結露が発生するのを防ぐためにも、これから新築する場合には適切な窓材を選びましょう。

玄関ドア

玄関ドアは外気の影響を直接受ける部分です。とくに冬場は、ほかの部屋と比較して温度が低くなる傾向があります。たとえば、リビングなどから流れる暖かい空気が冷たい玄関ドアの表面に触れることで、結露が生じます。

さらに、経年によって玄関ドアの断熱性が低下している場合、より結露しやすくなるでしょう。玄関ドアの結露対策としては、断熱性の高い素材で作られたドアへの交換や適切な保温措置が有効です。

家具の裏

家具の裏側、とくに壁際は結露が生じやすい箇所です。家具の裏側は通気性が低く、空気の流れが阻害されやすいことにより、湿度が上昇しやすくなって結露が起こります。

また、外壁に近接したスペースは外気の影響を受けやすく、室内のほかのエリアより温度が低くなる傾向があることも原因のひとつです。

家具の裏の結露は、カビの繁殖や家具の劣化につながる可能性があるため、防止策が求められます。たとえば、室内の湿度管理を徹底し、家具と壁の間に適度な隙間を設けて空気の流れをつくるなどは有効な対策例です。

部屋の隅

部屋の隅は空気の滞留や断熱材の不足、温度の変化といった複数の要因が絡み合うことで、結露が発生しやすいエリアです。とくに外壁に面した隅では、温度差が大きくなりやすい分、結露しやすいといえるでしょう。

加えて、部屋の隅は空気の流れが阻害されやすく、湿度も高まりやすいです。とくに古い建物では外壁部分の断熱が不十分なことが多く、外気の冷たさが直接内部に伝わりやすい傾向があります。

問題を解決するには、適切な湿度管理と断熱性の向上が必要です。さらに、部屋の隅に空気の流れを促すような工夫を施すことで、結露のリスクをより減少させることができるでしょう。

クローゼット

クローゼットは、密閉性と通気性の低さから湿度が内部に滞留しやすく、結露が発生しやすい場所です。さらにクローゼットが外壁に面している場合、外気の冷たさの影響を受けることで空気中の水蒸気が冷却され、いっそう結露を促してしまいます。

さらに、収納されている衣類や布団は湿気を吸収しやすく、湿気を高めてしまう要因になることもあります。

結露のリスクを減らすためには、クローゼットの扉を定期的に開けて空気を入れ替える、湿気取りを使用する、収納物を整理して空気の流れを改善するなどの対策が有効です。

結露が原因で発生する主な住宅トラブル

結露は、以下2つのような住宅トラブルを引き起こす可能性があります。

● 建物が劣化する
● カビやダニが発生する

快適な居住環境を保つためにも、結露によってどのような住宅トラブルが引き起こされるのかを理解しておきましょう。

建物が劣化する

結露で生じた水滴が窓枠やサッシを越えて建物の内部に浸透し、木材の腐食を引き起こす可能性があります。木材の腐食によって、天井の漏水などの問題に発展するおそれもあります。

とくに木造住宅では、水分が木材に長期間滞留することで、木材腐朽菌の繁殖に適した環境が形成され、建物の腐朽を引き起こしてしまいます。水分や栄養分、適切な温度、酸素は菌の成長に不可欠であり、いずれも人が住む環境では自然に満たされている条件です。

したがって、結露によって生じる水分を適切に管理することが、建物を保護する重要な対策となります。

カビやダニが発生する

結露が頻繁に生じる箇所は、カビやダニにとって快適な環境です。カビの問題は表面的なものだけに留まらず、壁や床の深部、カーテンなどの布製品にまで侵入することがあります。

さらに、カビはダニの主食であるため、カビの多い場所ではダニが増加しやすくなります。ダニの増加は室内の空気を悪化させるため、喘息やアレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患のリスクが高まるなど、健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。つまり、結露を防ぐことは健康を守ることにもつながるわけです。

結露しない家にすることはできる?

結露の問題を完全に解決し、一切結露が発生しない家を建てることは、現実的には非常に困難です。

日本のように四季があり、気温や湿度が大きく変動する地域では、結露を完全に防ぐことはさらに難しいでしょう。夏冬の結露、異常気象時の影響など、予測できない要素が多く存在するためです。

そこで、結露によって生じる問題を最小限に抑えることが現実的な対策といえます。たとえば、結露が生じても速やかに乾燥させることができれば、木材の腐食やカビの発生を防ぐことが可能です。

結露が発生しない家を目指すよりも、結露による損傷を防ぐ工夫を凝らした家を目指す方が、大いに実現性があります。

湿度を下げれば解決するわけではない

湿度、つまり空気中の水蒸気量を減らすことで結露のリスクは減らせますが、それだけが最善の解決策とは言い難いものです。

室内の湿度を下げれば窓ガラスの結露を抑えることは可能ですが、室内の湿度が過度に低下すると、皮膚や喉の乾燥、ウイルスの活性化といった、健康上の問題が生じる可能性があるためです。

実際に室温20度以下・湿度40%以下になると、ウイルスは空気中に留まりやすく、感染力を保ち続けるといわれています。結露を防ぐ方法を考える際には、室内環境全体を考慮に入れ、健康と快適性を両立させる方策を検討することが大切です。

結露しにくい家づくりのポイント

結露しにくい家づくりのポイントは、以下の4点です。

● 室内の適切な温度管理
● 連続した防湿層の設置
● 断熱性能を向上させる
● 湿気を逃がす構造にする

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

室内の適切な温度管理

結露を抑制するうえで、室内の温度を適切に保つことは不可欠です。冬場は適度な暖房を使い、夏場は冷房の使用を控えめにすることで、外気との温度差を小さく保てます。

また、太陽の熱をうまく取り入れることで、エネルギー効率のよい暖房として活用することも有効です。室内の温度を適切に管理することで、結露の発生を減らすことが可能になります。

そのほか、近年では一般住宅でも全館空調システムが取り入れられるケースが増えています。全館空調とは、適温に調整・調湿した家の中の空気を循環させて、家全体を快適に保つ仕組みを指し、セキスイハイムでは「快適エアリー」がこれに該当します。

全館空調は、優れた断熱性能と換気性能、除湿機能などが揃ってはじめて十分に機能します。こうしたシステムを検討する際は、知識と経験豊富なハウスメーカーへ相談するとよいでしょう。

連続した防湿層の設置

新築やリフォームを計画する際には、防湿層の設置を検討するとよいでしょう。とくに、切れ目なく連続した防湿層を壁や屋根に設けることは、結露対策のうえで重要な役割を果たします。

防湿層は外部から湿気が侵入するのを防ぎ、内部からは湿気を逃がすため、結露の発生を効果的に抑制可能です。

断熱性能を向上させる

室内の温度を一定に保つことは結露を避けるうえで重要ですが、実現には高い断熱性能が欠かせません。壁や屋根、窓など、家を構成する各部分の断熱性能を強化することで、外部の気温変動から室内を守り、温度差を最小限に抑えることが可能です。

高断熱の材料を選ぶことは、エネルギー効率の向上にも役立つため、結露防止だけでなく、居住環境の改善にもつながります。

湿気を逃がす構造にする

速やかに湿気を排出できる家づくりは、建物の損傷リスクを減らします。結露による問題を最小限に抑えるためには、湿気が家の中に留まらず、簡単に外へ排出できるような家づくりが求められます。

たとえば、機械による吸気と排気を行う第一種換気システムを取り入れるとよいでしょう。一般的な住宅では、コスト削減などの目的から機械吸気・自然排気である第三種換気が多く採用されていますが、性能面では第一種換気に一歩譲ります。

第一種換気のように高性能の換気システムを採用した場合、余分な湿気が家の中に滞留することなく、すばやく外へ逃がすことができます。

まとめ

結露は、暖かい空気が冷えた表面に触れることで水滴に変わる現象であり、冬場の寒暖差や高湿度が主な原因です。

家の中では窓ガラスの枠、玄関ドア、家具の裏、部屋の隅、押し入れなどが結露しやすい場所として挙げられます。結露は建物の劣化やカビ・ダニの発生といった住宅トラブルを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

結露を防ぐための家づくりには、室内の適切な温度管理や連続した防湿層の設置、断熱性能の向上、湿気を外に逃がす構造が欠かせません。完全に結露を防ぐことは難しいですが、適切な対策を講じることで、結露による被害を最小限に抑え、より快適で健康的な住環境を実現できるでしょう。

セキスイハイムの住まいは、空調システムで整えられた空気環境で、日常的な心地よさにも配慮しています。群馬セキスイハイムの県内展示場で、快適な空気質をぜひご体感ください。

おすすめ情報