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2024年8月23日

住宅購入の流れは?入居までにかかる期間や後悔しないためのポイントも解説

住宅購入の流れは?入居までにかかる期間や後悔しないためのポイントも解説

住宅の購入は、人生のなかでも大きな買い物のひとつです。しかし、人によっては具体的な住宅購入までの流れを把握しておらず、どのように準備を進めればよいかわからないこともあるでしょう。

そこで、今回は住宅を購入するまでの流れを中心に、購入するメリットとデメリット、持ち家が向いている人の特徴などについて解説します。住宅購入で後悔しないためのポイントもまとめて取り上げますので、購入を検討している人はぜひ最後までご覧ください。

目次
  1. 住宅購入を決断するきっかけは?
    1. 結婚
    2. 子どもの出産・成長
    3. 親との同居生活
    4. 賃貸住宅の契約更新
  2. 住宅購入の流れは?
    1. 物件情報の収集・購入の申し込み
    2. 住宅ローンの事前審査
    3. 住宅ローンの申し込み・本審査
    4. 物件の内覧
    5. 残高決算・物件の引き渡し
    6. リフォーム・リノベーション(中古の場合)
    7. 確定申告
  3. 家の購入から入居までにかかる期間は?
    1. 新築一戸建て
    2. 新築分譲マンション
    3. 中古一戸建て
    4. 中古マンション
    5. 注文住宅
  4. 住宅購入のメリット
    1. 資産として残る
    2. ローンの完済で居住費を抑えられる
    3. 社会的な信用度が高まる
    4. 内装・間取りの自由が利く
  5. 住宅購入のデメリット
    1. 住宅ローンの返済が重荷になる
    2. ローン以外の諸費用がかかる
    3. 引っ越しが難しい
  6. 持ち家が向いている人は?
    1. 資産を残したい人
    2. 安定した生活を送れる見込みのある人
    3. 自分好みの住まいで暮らしたい人
  7. 住宅購入で後悔しないためのポイントは?
    1. 将来のライフプランを考える
    2. 適切な資金計画を立てる
    3. 耐震性を確認する
    4. 情報収集では現地も直接確認する
    5. 間取り・設備をよく確認する
    6. 契約書に不明点を残さないようにする
  8. 今後の持ち家と賃貸の需要
    1. 持ち家需要と地域格差
  9. まとめ

住宅購入を決断するきっかけは?

住宅を購入するにあたって、いつ住宅を購入すればよいか、具体的なタイミングに悩む人は少なくありません。主な住宅の購入を決意したきっかけは、以下のとおりです。

結婚

住宅の購入を決意するきっかけとして、結婚が挙げられます。新婚家庭が住宅を購入するのはハードルが高いと思われがちです。しかし、近年は共働き世帯の増加、そしてペアローンの登場が新婚家庭のマイホーム購入の後押しになっています。

ペアローンとはひとつの物件に対して夫婦、または親子が契約者として組む住宅ローンのことです。それぞれの収入に応じたローンを利用するため、単独で住宅ローンを組むよりも借入金額を増やせます。

ただし、ペアローンを利用する場合は、両者が同じ金融機関の住宅ローンを利用する、住宅ローンを利用して購入した物件に同居するなどの条件を満たさなければなりません。

また、住宅ローンを利用できたとしても、新婚家庭は結婚式や新婚旅行など、お金が必要になる場面が多いです。結婚をきっかけに住宅を購入する場合、予算計画も含めてパートナーとしっかり話し合う必要があります。

子どもの出産・成長

子どもの出産や成長に合わせて、住宅の購入を決意する家庭も多いです。子どもが生まれたタイミングで住宅を購入するメリットは、住宅ローンを早い段階で完済できる可能性がある点が挙げられます。

住宅ローンを完済できれば、退職金をそのまま老後に充てられるため、年金と合わせて余裕のある生活を送れるでしょう。ただし、子どもがあとから増えてしまい部屋の数が足りなくなってしまった、住宅環境と子どもの相性がよくないなどの問題が発生する可能性も考慮しておく必要があります。

子どもの成長に合わせて住宅を購入する場合、将来的な教育環境を考慮しながら土地選びができるのがメリットです。子どもが成長する頃には世帯収支も明確になるため、将来設計も建てやすくなりますが、住宅ローンの開始時期が遅くなる点に注意しましょう。

親との同居生活

親との同居をきっかけに、住宅を購入するケースも多いです。ここ数年は核家族化が進んでおり、親と同居する家庭は減少傾向にあります。しかし、子育ての支援が得られる、親の健康状態を管理しやすいなどのメリットから、親との同居を検討する家庭も少なくありません。

親と同居する場合、購入する住宅は二世帯住宅、または三世帯住宅になるでしょう。二世帯住宅、そして三世帯住宅と一口にいっても、間取りはさまざまです。世帯ごとに完全に生活スペースを分ける間取りもあれば、一部の設備を共有する間取りもあります。

いずれにせよ、同居すると世帯間でトラブルが発生しやすいため、住宅を購入する予算案も含めて、しっかり話し合いをしましょう。

賃貸住宅の契約更新

賃貸契約には、契約期間があります。契約の更新をする際、借主は貸主に対して契約書に記載してある更新料を支払わなければなりません。更新料の相場は、家賃の1〜2か月分です。

更新料や賃貸住宅の家賃次第ではありますが、持ち家を購入して支払う毎月のローンの方が安くすむケースもあります。そのため、賃貸住宅の契約更新を契機に、思い切ってマイホームの購入を検討する家庭も多いです。

ただし、家賃や更新料が気になって住宅の購入を検討する人は、本当に住宅を購入した方が安くなるのか、事前に試算するようにしましょう。また、転勤が多く住む場所が安定していない人、収入が安定していない人は、賃貸で生活する方が向いている場合もあります。

住宅購入の流れは?

基本的な住宅購入の流れを知ることで、実際に購入するまでに必要な準備や手続きをスムーズに進められるようになります。以下で具体的な住宅購入の流れについて取り上げるため、ぜひチェックしてください。

物件情報の収集・購入の申し込み

まずは、物件の情報収集を行いましょう。住宅を購入するにあたって、具体的に欲しい住宅のイメージが固まっていない人も多いです。

物件の情報収集を行うことで、希望条件を明確にできるほか、住宅の購入を希望しているエリアの価格相場もわかります。

物件の情報収集をする際は、ハウスメーカーや工務店のパンフレット、チラシを利用しましょう。インターネットやSNSなどを利用して情報収集を行う方法もありますが、オンライン上には不正確な情報もあるため、注意が必要です。

気になる物件が見つかった場合、そのまま申し込みへ進みます。人気の物件の場合、先着順ではなく抽選で購入者が決まるケースも多いです。

住宅ローンの事前審査

住宅を購入する際、住宅ローンを利用する予定がある人は、住宅ローンの事前審査の申し込みも行いましょう。

住宅ローンの事前審査は、申し込んだ人が住宅ローンを利用するための一定の基準をクリアしているか、また返済能力の有無を確認するのを目的に実施されます。

事前審査の基準は、住宅ローンを提供している金融機関によって異なりますが、とくに重視されるのは返済能力です。返済能力は住宅ローンの申し込みをした人の年齢や年収、そして雇用形態などから総合的に判断されます。

ただし、返済能力さえあれば、住宅ローンの事前審査を通過できるとは限りません。自動車ローンをはじめ、ほかの借り入れがあれば審査の際不利に働き、申請書類に不備があれば金融機関側の信頼を得るのは難しくなります。

住宅ローンの事前審査を申し込む際は、ほかの借り入れの見直しや申請書類に不備がないかなどの確認を行うなどしましょう。

住宅ローンの申し込み・本審査

住宅ローンの事前審査をクリアしたら、次は本審査へ進みます。住宅ローンの本審査とは、正式に住宅ローンを申し込むことで実施される審査のことです。

住宅ローンを毎月きちんと返済できるか、担保を設定する物件価値など、事前審査よりも厳しい調査が行われます。住宅ローンの本審査は、事前審査よりも用意する書類が多いため、準備の段階で不備がないようにしましょう。

本審査の注意点は、事前審査と本審査で情報に相違点が発生しないようにしましょう。相違点があると、住宅ローンを提供している金融機関側からの信頼を失い、返済能力の安定性にも問題があると判断されかねません。

また、物件や土地の担保評価が低い場合、審査に影響が出る可能性が高い点も覚えておきましょう。

物件の内覧

住宅ローンの本審査もクリアしたら、入居する物件の内覧を行います。内覧は、事前に得ている物件に関する情報と、実際の物件に相違点がないか確認することが目的です。

そのため、物件の内覧をする際は間取り図、または平面図を持参しましょう。また、家具やカーテンなどの採寸ができるようにメジャーを持っていく人や、見落としがないようにチェックリストを制作する人もいます。

物件に問題点があれば、引き渡しの日までに解決してもらえるように担当者に依頼しましょう。施工の不具合が見極められるか不安な場合は、建築知識や経験が豊富な専門家に立ち会ってもらうのもおすすめです。

残高決算・物件の引き渡し

物件の内覧まで終了したら、残高決算を行います。残高決算とは、住宅の購入価格から手付金を引いた金額すべてを支払うことです。

残高をすべて支払い終えると、物件の引き渡しが行われます。このとき、購入した物件の各種登記まですませるのが一般的です。

登記は自力で行う人もいれば、司法書士に任せる人もいます。前者は司法書士の依頼料が節約できる、後者は時間と手間がかからないのが利点です。もちろんそれぞれ欠点も存在するため、予算や自分の都合と相談しながらどちらの方法を選択しましょう。

物件の引き渡しの際は、各種設備の使用方法やアフターサービスについて確認するのを忘れないようにしましょう。仕事を依頼したハウスメーカーや工務店によっては、定期点検を無料で実施してくれる場合があるため、点検日のチェックもしてください。

リフォーム・リノベーション(中古の場合)

購入した物件が中古の場合、引き渡しが終わってからリフォームやリノベーションができるようになります。リフォームは老朽化した物件を新築に近い状態まで修繕するための工事、そしてリノベーションは既存の物件に改良を加えて価値を高めるための工事です。

リフォームやリノベーションによって、設備の交換や間取りの変更を行うことで、より快適に過ごせる住宅環境を整えられます。

ただし、間取りを大きく変えたり、水回りの工事を行ったりすると費用がかさんでしまうため、予算オーバーしないように工事する場所の優先順位をあらかじめ決めておきましょう。

また、居住エリアによってはリフォームやリノベーションの際に利用できる補助金制度があるため、予算に不安がある場合は事前に調べておくことをおすすめします。

確定申告

住宅ローンを利用した人は、住宅ローン控除を受けるために確定申告を忘れずに行いましょう。確定申告をする際は、確定申告書や本人確認書類、建物や土地の登記事項証明書などを用意します。

住宅ローン控除を利用するために確定申告をしなければならないのは初年度のみで、翌年以降は勤務先の年末調整で手続きが可能です。ただし、フリーランスや個人事業主の場合は、初年度と同じく確定申告で手続きをしなければなりません。

家の購入から入居までにかかる期間は?

住宅の購入から入居までにかかる期間は、購入する住宅の種類によって異なります。以下で目安となる購入から入居までにかかる期間を住宅の種類ごとに解説するため、参考にしてください。

新築一戸建て

新築一戸建てのメリットは、入居スピードの早さです。すでに完成している状態であれば、売買契約や住宅ローンの手続きが終了すればすぐに引き渡しが可能なため、内見から2か月程度、早ければ1か月程度で入居できます。

そのため、できるだけ早く新生活を始めたい家庭を中心に人気が高いです。

新築分譲マンション

新築分譲マンションは、マンションが完成しているか否かによって入居までにかかる時間が異なります。すでに完成している場合、新築一戸建てと同じく早ければ1か月程度で入居可能です。

しかし、マンションが完成していない場合、契約が締結しても住むマンションが存在しないため、完成するまで入居できません。工事の進捗によっては、入居まで数年かかる可能性もあります。

中古一戸建て

中古一戸建ても、購入から入居までの期間は2〜3か月程度と比較的短いです。ただし、中古住宅で暮らしていた住人の退去が遅れてしまうと、入居までの期間が延びてしまうケースもあります。

また、リフォームやリノベーションの有無によっても入居期間は変動するため、中古住宅の購入を検討している場合は注意しましょう。

中古マンション

中古マンションの購入から入居までにかかる期間は、中古一戸建てと基本的に同じです。購入してから、2〜3か月程度で入居できるようになります。

注文住宅

注文住宅は設計をはじめ、完成までにこなすべき工程が多いため、購入してから実際に入庫するまで長い時間が必要です。目安は1年、修正作業が入った場合は1年半程度かかると考えておきましょう。

また、選択する工法によっては、2年以上かかるケースもあります。

住宅購入のメリット

住宅購入は、人生のなかでも大きな買い物のため、住宅購入に対して二の足を踏んでいる人も少なくありません。その場合は、住宅購入によってどのようなメリットを得ることができるのかを調べましょう。

以下は、住宅を購入する具体的なメリットになります。

資産として残る

住宅購入のメリットのひとつが、資産として残せる点です。賃貸物件の場合、どれだけ長く暮らしても自分のものにはなりません。

しかし、住宅を購入すれば、将来子どもや孫の代まで資産を残せます。また、住宅は築年数が経過すると資産価値が下がってしまいますが、土地の値段は変化しません。土地の評価によっては、売却益も得られます。

価値の落ちない資産を入手できるのは、住宅を購入する大きな魅力といえるでしょう。

ローンの完済で居住費を抑えられる

住宅ローン完済後は、賃貸住宅と比較して安い維持費で生活できる点もメリットです。住居費を抑えられれば、病気や怪我などの突発的な出費にも対応しやすくなるため、老後も安心して過ごせます。

万が一、住宅ローンの返済期間中に返済者が亡くなる、高度障害を患うなどのトラブルが発生した場合、団体信用生命保険に加入していれば遺族に住宅ローンは残らず、資産だけを残すことが可能です。

社会的な信用度が高まる

住宅を購入するメリットとして、社会的な信用度が高まる点も挙げられます。これは住宅を所有することで、住宅ローンの厳しい審査を通過できるだけの返済能力を有していると判断されるためです。

また、住宅は個人の資産として認められているため、自動車ローンや教育ローンなどの審査も通過しやすくなります。

内装・間取りの自由が利く

内装や間取りの自由度が高いのも、住宅を購入するメリットです。賃貸の場合、内装や間取りは簡単に変更できません。

変更できたとしても、退去する際に借りたときの状態に戻す原状回復が必要です。原状回復ができなければ、初期費用として支払った敷金から原状回復に必要な分の費用を引かれてしまい、それでも足りなければ追加で費用を支払わなければなりません。

住宅を購入する場合、内装や間取り、立地まで自由に決定できます。住宅が完成したあとも、リフォームやリノベーションをすれば、生活スタイルの変化にも対応可能です。

住宅購入のデメリット

住宅を購入することでさまざまなメリットが得られますが、もちろんメリットだけではなくデメリットも存在します。

以下で具体的な住宅購入のデメリットを取り上げるので、住宅の購入を検討している人はぜひ参考にしてください。

住宅ローンの返済が重荷になる

住宅を購入するデメリットとして、住宅ローンの返済が家計の負担になる点が挙げられます。住宅ローンは金融機関や貸金業者がお金を貸す商品の通称、平たくいってしまえば借金です。

そのため、住宅ローンを利用すると、利息が発生します。住宅ローンは、利息分のお金もまとめて返済する必要があるため、最終的には住宅を購入するために借り入れた金額よりも、高い金額を返済しなければなりません。

また、利用する住宅ローンが変動金利型を採用していた場合、返済金額が当初の予定より高くなります。最初は問題なく返済できたとしても、家族が増えたことで生活費や教育費がかさむ、病気や怪我で収入が減少するなどして、返済が滞ってしまう可能性もあるでしょう。

住宅ローンを組む際は、さまざまな状況を想定しながら、無理のない返済プランを検討する必要があります。

ローン以外の諸費用がかかる

住宅を購入すると、住宅ローン以外にもさまざまな費用がかかります。そのなかでも代表的な存在が固定資産税です。

固定資産税とは地方税の一種で、不動産をはじめとする固定資産に課せられます。一戸建ての場合、土地と建物、それぞれの固定資産税を支払わなければなりません。一戸建ての固定資産税の平均は10〜15万円程度ですが、住んでいる地域によって金額は変動します。

また、地震保険や火災保険に支払う保険料も、住宅を維持するために必要です。いざというときに備えて補償内容の多い保険に加入した場合、その分高い保険料を支払わなければなりません。

そして、経年劣化にともなう修繕費も用意しなければなりません。住宅のメンテナンスを怠ると、住宅の強度が落ちてしまうため、地震や台風などの災害が発生した際の倒壊や崩壊のリスクが高まります。

修繕費は住宅の大きさ、修繕箇所などによって変動しますが、外装塗装をする場合、30坪で60〜100万円程度が相場です。

引っ越しが難しい

住宅を購入すると、簡単に引っ越しができなくなるのもデメリットです。念願のマイホームを購入したものの、住居環境がよくない、各都市へのアクセスに問題があるなど、暮らし始めてからわかる欠点もあるでしょう。

賃貸の場合、契約期間が過ぎてしまえば自由に引っ越しができますが、住宅を購入している場合、住宅ローンの関係から簡単に引っ越しはできません。最悪賃貸にして人に貸し出す方法もありますが、都合よく借り手が見つかるとは限りません。

また、残っている住宅ローンも支払いを続ける必要があります。引っ越しの可能性が残っている間は、住宅の購入は避けた方がよいでしょう。

持ち家が向いている人は?

持ち家にはさまざまな魅力がありますが、すべての人が持ち家に向いているとは限りません。以下は、持ち家に向いている人の特徴のです。

資産を残したい人

資産を残したい人は、持ち家に向いているといえるでしょう。すでに住宅購入のメリットのひとつとして述べていますが、購入した住宅は資産になります。

住宅ローンを完済すれば、毎月の支出が減るため資産を残しやすいです。住宅ローンが残っていたとしても、残高を打ち消すだけの金額で売却できる可能性があり、賃貸として貸し出せば収益を得ることもできます。

住宅は、土地と異なり築年数の経過とともに資産価値が下がりますが、オリンピック特需のような特殊な状況では、資産価値は下がりません。

安定した生活を送れる見込みのある人

安定した生活を送れる人も、持ち家に向いています。転勤や出張をしなければならない仕事に従事している人は、身軽に動けることが重要なため、持ち家には向いていません。

しかし、拠点が定まっている人やライフスタイルがある程度決まっている人は、持ち家を持つことでより安定した生活を送れます。

また、資金面の安定性も重要です。住宅購入において、多くの人が資金の問題に直面します。

住宅を購入するために必要な平均費用は居住するエリアによって異なりますが、群馬県でも高崎市や前橋市のような人気エリアは最低でも2,000万円以上が相場です。

そのため、住宅ローンの利用をする人が多いですが、住宅ローンの審査を通過するためには収入の安定性が求められます。

収入が不安定だと判断されてしまうと、住宅ローンの審査を通過できません。結果、資金を用意できないため、住宅の購入も諦めなければなりません。

自分好みの住まいで暮らしたい人

自分好みの住まいで暮らしたい人も、持ち家に向いています。賃貸の場合、自分が住みたい部屋が常に空いているとは限りません。空いていたとしても、予算が足りず諦めなければならないケースもあるでしょう。

最悪の場合、DIYで賃貸をカスタマイズすることも可能ですが、賃貸の壁や床に傷がついてしまうと敷金から修理費を天引きされてしまいます。

壁や床に傷がつかない方法もありますが、どうしてもカスタマイズの幅が狭まってしまうため、理想の住まいを実現するのは簡単ではありません。

持ち家なら、外装から間取りまで、自分のこだわりを自由に詰め込めますし、DIYによる住まいの改造も自由に行えます。ただし、こだわり過ぎると建築費用がかさんでしまう点に注意が必要です。

住宅購入で後悔しないためのポイントは?

人によっては、住宅を購入したことを後悔する場合があります。購入した住宅で後悔しないために押さえるべきポイントは、以下のとおりです。住宅の購入を検討している人は、ぜひチェックしてください。

将来のライフプランを考える

住宅を購入する際は、将来のライフプランまでしっかり考えておきましょう。

結婚や子どもの出産、養育など、人生のなかで想定される大きなイベントに対して、いつ、どの程度お金がかかるかまで把握して計画を立てます。

長い人生を生きるうえで、お金の存在は重要です。ライフプランを考えることで、マイホームの購入に向けた資金計画が立てやすくなったり、家を購入するベストなタイミングがわかるようになったりします。

適切な資金計画を立てる

適切な資金計画を立てることも、住宅を購入するにあたって重要なポイントです。住宅を購入するためには、建物の購入代金のみならず、さまざまな諸費用がかかります。とくに土地探しから始める場合は、土地の購入代金も用意しなければなりません。

また、住宅ローンを利用する人は、返済計画もしっかり立ててください。現実的ではない住宅ローンの返済計画を立ててしまうと、住宅ローンを完済できなくなります。

その結果、苦労して購入した住宅が競売にかけられてしまう、連帯保証人がいる場合は連帯保証人にも返済の請求が求められるなど、多方面に迷惑をかけかねません。

耐震性を確認する

購入する住宅が十分な耐震性を備えているかも、しっかり確認しましょう。日本は世界的にも地震が多い地震大国として知られており、2024年1月の能登地震や2016年4月の熊本地震、そして2011年3月の東日本大震災など、震度7クラスの地震が何度も発生しています。

そのため、住宅が巨大地震が発生しても倒壊、崩壊しない強度を備えているか否かは、非常に重要です。とくに中古物件を購入する際は、必ず専門家に依頼して耐震性能の確認をしましょう。

情報収集では現地も直接確認する

住宅を購入する際は、住宅を建てる予定の地域の情報収集も忘れずに行いましょう。近年はオンライン上で気軽に情報収集ができますが、実際に足を運び、自分の目で情報が正しいか確認することも大切です。

時間帯によって雰囲気が変わるエリアもあるため、複数回現地を見学するのをおすすめします。

また、情報収集の際は、過去に災害が発生しているか否かも調べましょう。とくに河川の近くに家を建てる人は、水害が発生した場合、どこへ逃げればよいかまでチェックしてください。

間取り・設備をよく確認する

間取りと設備も、住宅を建てる前によく検討すべき要素です。住宅は、実際に生活してみるまで、住み心地や使い勝手はわかりません。万が一住宅に対して不満を抱いたとしても、間取りや設備の変更には大きな費用を用意する必要があります。

そのため、間取りや設備は、自分のライフスタイルを考慮しながら決定しましょう。

契約書に不明点を残さないようにする

住宅を購入する際に交わす契約書には、不明点を残さないようにしてください。不動産に関する契約書は専門用語も多いため、難解な部分を読み飛ばす人も少なくありません。しかし、読み飛ばした部分に重要事項が含まれている可能性があります。

思わぬトラブルの発生を避けるためにも、多少時間がかかってもよいので、必ず最後まで契約書の内容には目をとおしておきましょう。不明点や疑問点があれば、その都度契約を交わす担当者に質問してください。

今後の持ち家と賃貸の需要

最後に、今後の持ち家と賃貸の需要について解説します。人生設計にも関わる内容のため、ぜひ参考にしてください。

持ち家需要と地域格差

総務省の調査によると、2023年の総住宅数は6,205万戸で、2018年から4.2%増加しています。住宅が増加している要因として、日本における新築信仰の根強さ、住宅ローンの金利の低さなどが挙げられますが、今後も住宅需要が続くとは限りません。

住宅需要が低下した場合、人気の地域とそうでない地域で格差が大きくなる可能性が考えられます。

群馬県の場合、最も土地相場が高いエリアが前橋市です。都心へのアクセスも悪くなく、物価も安いのが魅力で、坪単価は15.9万円になります。一方、群馬県で最も土地相場が低いエリアが利根郡で、坪単価は1.5万円です。

現状でも日本各地各に存在している地域格差ですが、さらに大きくなるといざ住宅を売りに出しても買い手が見つからず、住まいの買い替え費用が確保できないなど、マイホームの買い替えや住み替えの際に大きな問題となるでしょう。

そのため、安易に資産になるから、予算に合っているからという理由で住宅を購入するのはおすすめしません。

住宅の購入をする際は、資産価値が低下しない地域か見極める必要があります。その際参考にしたいのが、各自治体が出している立地適正化計画です。

立地適正化計画とは、自治体が住宅や公共の施設などを適正な場所に誘導するための計画で、今後自治体がどのエリアを街として維持していくかがわかります。

指定されているエリアは災害の危険性が低く、病院や学校などのインフラも整っているため、土地の資産価値が下がる可能性は低いです。

立地適正化計画は各自治体の公式サイトで公開されているため、ぜひ確認してください。

まとめ

住宅購入の流れをはじめ、住宅購入のメリットとデメリット、後悔しないために押さえておきたいポイントなどについて紹介しました。

住宅を購入するにあたって必要な手続きや用意すべき書類は、決して少なくありません。あらかじめ基本的な流れを知っておくことで、スムーズに住宅購入を進められるでしょう。

ただし、住宅購入にはさまざまなメリットとデメリットが存在しており、ライフプランや生活スタイルによっては持ち家を所有しない方がよい人もいます。住宅を購入する前に、本当に自分が住宅を必要としているのか、また向いているのか、しっかり検討しましょう。

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