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2025年5月30日

吹き抜けのメリット・デメリットと対策は?注意点と合わせて解説

吹き抜けのメリット・デメリットと対策は?注意点と合わせて解説

新しく家を建てるなら、明るく開放感のある空間を実現したいと考える方は多いでしょう。たとえば、吹き抜け構造を取り入れることで、より広がりのある心地よい住まいが叶います。

そこで、本記事では吹き抜けのメリットとデメリット、そして吹き抜けを採用するにあたって気をつけておくべきポイントについて解説します。吹き抜けの魅力をしっかり理解し、理想の家づくりに活かしていきましょう。

目次
  1. 吹き抜けのメリットは?
    1. 開放的に感じられる
    2. デザイン性が高くなる
    3. 自然光を取り込みやすい
    4. 家族の気配を感じ取りやすい
    5. 風通しがよい
    6. 将来的に部屋に転用できる
  2. 吹き抜けのデメリットと対策は?
    1. メンテナンスがしづらい
    2. 光熱費が高くなりやすい
    3. 音・においが伝わりやすい
    4. 方角によってカビが生えやすい
    5. 2階のスペースが少なくなる
    6. 耐震面で不利になる
  3. 吹き抜けをつくる際の注意点は?
    1. 法規制と建築許可を確認する
    2. 安全面の対策をする
    3. 家族のライフスタイルに合わせる
    4. 専門家のアドバイスを受ける
  4. まとめ

吹き抜けのメリットは?

吹き抜けとは、住宅において複数階にまたがる連続した空間のことです。注文住宅でも取り入れられやすい吹き抜けには、具体的にどのようなメリットが存在するのか、以下で詳しく解説します。

開放的に感じられる

吹き抜けを採用することで、住まいに開放感をもたらし、より広がりのある空間を実現できます。

住宅を購入する際、広さを重視する方は多いですが、広々とした住まいを叶えるには十分な土地が必要です。一般的に、土地の価格は広さに比例するため、希望する広さの住宅を建てようとすると、予算の都合で土地選びに制限が生じることもあるでしょう。

吹き抜けを取り入れることで、限られた土地でも伸びやかな空間を演出し、開放的な住まいを実現できます。室内に圧迫感がなくなることで、家全体がより快適に感じられ、心地よく過ごせる住まいになるでしょう。

デザイン性が高くなる

デザイン性が高くなる点も、吹き抜けを設けるメリットです。昨今は、さまざまなデザインの住宅が登場しています。そのため、自宅に愛着を持つために、外装や内装のデザインにこだわりを持つ方も多いです。

吹き抜けは、和室にも洋室にも合います。ダイナミックな造りの空間を内装デザインの主役に据えて、インテリアを配置すれば、よりファッショナブルな住宅になるでしょう。こだわりの照明やカーテンを設置したり、気に入っているアートパネルを配置したりするのもおすすめです。

また、2階部分まで見渡せるため、整理整頓の意欲が湧きやすくなる点もメリットとして挙げられます。清潔かつ綺麗な状態を保てれば、住まいに対する愛着もさらに高まるでしょう。

自然光を取り込みやすい

吹き抜けを取り入れることで、自然光を効率よく室内に届けることができます。住まいにおいて、採光は非常に重要な要素であり、明るく快適な空間をつくるカギとなります。

十分な日光が取り込める住まいは、心身の健康にも好影響を与えます。太陽の光を浴びることで、気分を安定させるセロトニンの分泌が促され、健やかな生活リズムを維持しやすくなるでしょう。また、自然光を活かすことで、日中の室内照明の使用を減らすことができ、電気代の節約にもつながります。

とくに北向きの住宅は、窓の配置によっては室内が暗くなりがちですが、吹き抜けを設けることで高い位置に窓を設置できるため、より多くの光を取り込めるようになります。こうした工夫によって、どの方角の住宅でも明るく開放的な空間をつくれるでしょう。

家族の気配を感じ取りやすい

吹き抜けを採用することで、家の中にいる家族の気配を自然に感じ取ることができます。とくに子育て世帯にとって、子どもの様子がすぐにわかる環境は、大きな安心につながるでしょう。

子どもが小さいうちは、親の目が届く場所で遊ぶことが多いですが、成長とともに個室で過ごす時間が増え、思春期に入ると親との関わりが減ることもあります。それでも、完全に閉ざされた空間ではなく、家族の気配が自然に伝わる環境があれば、無理なく距離感を保ちつつ、コミュニケーションのきっかけを作りやすくなります。

吹き抜けのある住宅は、フロアがゆるやかにつながるため、ほかの階にいる家族の気配を感じやすく、会話の機会も増えやすいのが特徴です。たとえば、リビングから子ども部屋に声をかけたり、子どもが親の様子を感じ取って自然と会話が生まれることもあるでしょう。

家族とのつながりを大切にしたい方にとって、吹き抜けは快適で安心感のある住まいづくりに役立つ選択肢となります。

風通しがよい

吹き抜けを取り入れることで、住まいの風通しが向上し、快適な室内環境をつくることができます。採光と同様に、風の流れを意識した設計は、住宅の快適性を大きく左右する重要なポイントです。

日本の夏は高温多湿になりやすく、風通しが悪いと湿気がこもり、室内環境が悪化しがちです。しかし、吹き抜けを活用して空気の流れを確保することで、湿気を効率的に逃がし、快適な空間を維持しやすくなります。

湿気の滞留を防ぐことで、住宅の耐久性を損なう原因となるカビの発生を抑えることができ、住まいを長く美しく保つことにもつながるでしょう。

また、カビの胞子はアレルギーの原因となるため、風通しのよい環境を整えることは健康面においてもメリットがあります。吹き抜けのある空間に窓を設置すれば、温度差を利用した自然換気が可能になり、常に新鮮な空気を取り入れられます。

さらに、天井にシーリングファンを設置することで、空気の循環を促し、より効果的に換気を行うこともできます。吹き抜けを活かした風通しのよい住まいは、夏場の蒸し暑さを軽減し、より快適で健やかな暮らしを実現するための大きなポイントとなるでしょう。

将来的に部屋に転用できる

住宅を購入した後、ライフスタイルや家族構成の変化にともない、新たに部屋を設けたいと考えることもあるでしょう。しかし、間取りや構造によっては、簡単に部屋を増やせないケースも少なくありません。

その点、吹き抜けがある住宅なら、将来的に床を張ることで新しい部屋をつくれます。吹き抜け部分はもともと採光や風通しがよいため、新たに設けた部屋も快適な空間となるでしょう。家族の成長に合わせて部屋を追加したり、趣味や仕事のスペースとして活用したりと、柔軟な使い方ができるのも魅力です。

また、将来的に吹き抜けを部屋として活用する可能性がある場合は、あらかじめ構造や配線の計画を立てておくのがおすすめです。電気配線や空調の配置を考慮しておくことで、リフォームの際にスムーズに対応でき、より快適な空間をつくることができます。

このように、吹き抜けは開放感を演出するだけでなく、住まいの可変性を高める点でも大きなメリットがあります。将来的なライフスタイルの変化を見据えた家づくりを考えている方にとって、吹き抜けのある住宅は理想的な選択肢となるでしょう。

吹き抜けのデメリットと対策は?

吹き抜けにはデザイン面のみならず、機能面でもさまざまなメリットがあります。しかし、メリットだけが存在するわけではなく、採用するにあたって考慮すべきデメリットがある点に注意が必要です。

以下では、具体的な吹き抜けのデメリットについて解説します。

メンテナンスがしづらい

吹き抜けのデメリットとして、メンテナンスの手間が挙げられます。吹き抜けは天井が高いため、日常的な掃除や照明の交換が簡単ではありません。

無理に手入れをしようとすると、転倒や落下のリスクもあるため、安全面を考えると慎重に対応する必要があります。確実にメンテナンスを行う方法として、専門業者に依頼するのもひとつの選択肢です。ただし、定期的な業者依頼にはコストがかかるため、できるだけ手間を減らす工夫を取り入れるとよいでしょう。

対策としておすすめなのが、LED照明の導入です。LEDは寿命が長いため、一般的な電球や蛍光灯と比べて交換の頻度が大幅に減り、手間を軽減できます。

また、最近では電動昇降式の照明器具も登場しています。こちらはスイッチひとつで照明を下げられるため、高所のメンテナンスを楽にすることが可能です。

光熱費が高くなりやすい

吹き抜けを採用する際には、光熱費が高くなりやすい点に注意が必要です。とくに暖房効率の低下は、多くの住宅で課題となるポイントです。

暖かい空気は上に移動する性質があるため、冬場に暖房を使用しても、熱が吹き抜けの上部に集まり、足元がなかなか暖まりにくくなることがあります。一方、夏場は吹き抜け上部の窓から日差しが入り、室温が上がりやすくなるため、冷房の効率にも影響を与える可能性があります。

こうした要因により、冷暖房の稼働時間が長くなり、結果的に光熱費が上昇しやすくなります。しかし、これらの課題にはしっかりと対策を講じることで、快適な住まいを実現できます。

たとえば、高断熱・高気密の住宅設計を取り入れることで、室内の温度変化を最小限に抑え、冷暖房の効率を向上させることが可能です。また、シーリングファンを設置することで、空気を循環させ、上下の温度差を和らげることができます。

さらに、窓には断熱性能の高い複層ガラスや樹脂サッシを採用すると、外気の影響を受けにくくなり、吹き抜けのある空間でも室温を快適に保ちやすくなります。

このように、省エネ性能の高い住宅を選択することで、吹き抜けを活かしながらも光熱費を抑えられます。ソーラーパネルを導入し、創エネルギーを行うのもおすすめの方法です。

音・においが伝わりやすい

吹き抜けを採用すると、音やにおいが伝わりやすくなる点も考慮しましょう。空間を遮る床がないため、リビングでの会話やテレビの音、料理のにおいがほかのフロアや部屋に広がりやすくなります。

音やにおいに対する感じ方は個人差があり、敏感な方にとっては気になることもあるかもしれません。とくに、プライバシーを重視する思春期の子どもにとっては、生活音が気になりやすい環境になることも考えられます。

しかし、こうした課題も工夫次第で快適な住まいへと変えることが可能です。生活音が気になる場合は、防音カーテンや吸音パネルを活用することで、音の伝わりを抑えられます。また、吹き抜けの一部に間仕切りを設けたり、家具の配置を工夫したりすることで、音の反響を軽減することも可能です。

においに関しては、換気システムを適切に整えることで、空気の流れを調整し、においが広がりにくい環境をつくることができます。キッチンには強力な換気扇を設置する、空気清浄機を活用するなど、さまざまな対策を組み合わせることで、快適な空間を維持しやすくなります。

方角によってカビが生えやすい

カビは湿気が多く、日当たりの悪い環境で発生しやすいため、吹き抜けを設ける位置や方角を慎重に選ぶことが大切です。日差しが入りにくい北側や東側に吹き抜けを設置すると、湿気が溜まりやすくなるため、できるだけ避けるのが望ましいでしょう。

対策として、吹き抜けは日中の日差しをしっかり取り込める南側に設けるのが理想的です。南側であれば、自然光を十分に確保できるため、湿気がこもりにくく、カビの発生リスクを抑えられます。

なお、西側も日差しを取り込みやすいですが、夏場は強い西日が差し込むため、断熱ガラスや遮光カーテンを活用することで、室内温度の上昇を抑える工夫をするとよいでしょう。

また、換気システムを整えたり、調湿効果のある壁材を取り入れたりすることで、湿気を効率よくコントロールできます。

2階のスペースが少なくなる

吹き抜けは1階と2階の間にある床を取り払って設けるため、その分2階の床面積が狭くなります。敷地に十分な広さがあれば大きな問題にはなりませんが、コンパクトな住宅の場合、居住スペースが手狭に感じられることもあるでしょう。

また、2階のスペースが減ることで、収納の確保が難しくなることも考えられます。単身世帯であれば荷物が増えにくいかもしれませんが、子育て世帯や二世帯住宅では、収納スペースが不足すると生活の利便性に影響を与える可能性があります。

しかし、こうした課題も適切な対策を講じることで解決できます。たとえば、吹き抜けを設ける際には、ロフトや壁面収納を取り入れることで、限られたスペースを有効活用することが可能です。

また、造作収納や階段下のデッドスペースを活用することで、収納不足を補う工夫もできます。

耐震面で不利になる

耐震面への配慮も、吹き抜けを設ける際に考えておくべき重要なポイントのひとつです。日本は世界有数の地震大国であり、新しく住宅を建てる際には、安全性を確保するために耐震設計をしっかりと考慮する必要があります。

一般的に、地震に強い住宅の条件のひとつとして、床や天井の面積が広く、建物全体のバランスが取れていることが挙げられます。しかし、吹き抜けを取り入れると一部の床がなくなるため、建物の剛性が低下し、揺れに対する耐性が弱くなる可能性があります。

しかし、適切な耐震対策を講じることで、吹き抜けを取り入れながらも安全性を確保できます。おすすめしたいのが、堅牢さに優れたツーバイフォーや鉄骨住宅など、耐震性が高い工法の採用です。

とくに、過去に大きな地震が発生した地域で新しく住宅を建てる場合や、耐震性を重視した住まいを求める場合は、ハウスメーカーと相談しながら吹き抜けと耐震性を両立できる設計を検討するとよいでしょう。

吹き抜けをつくる際の注意点は?

ここでは、吹き抜けをつくる際の具体的な注意点について解説します。

法規制と建築許可を確認する

吹き抜けを設ける際には、事前に法規制や建築許可を確認することが大切です。設計段階でハウスメーカーと相談し、法規制をクリアしたプランを作成することで、スムーズに工事を進められるでしょう。

安全面の対策をする

安全面の対策も徹底しましょう。吹き抜けを設ける場合、一番警戒しなければならないのが転落事故です。

とくに小さな子どもやペットがいる場合、そのリスクはさらに跳ね上がります。壁や柵の高さをはじめ、設計段階から工夫しましょう

家族のライフスタイルに合わせる

家族のライフスタイルに合っているか否かも、吹き抜けを設けるにあたって押さえておきたい注意点です。

子どもがいる家庭の場合、吹き抜けのおかげでコミュニケーションの機会が増える一方で、部屋の数が制限されるデメリットもあります。将来子どもが増えたとき、どのように部屋を確保するか考えておきましょう。

専門家のアドバイスを受ける

住宅を購入する際は、ハウスメーカーのアドバイスにも耳を傾けることが大切です。建築の専門家であるハウスメーカーは、設計や施工の観点から、住宅の快適性や安全性を考慮しながら最適な提案をしてくれます。

どこまで理想を実現できるのか、また、住みやすさやコストを考えたときに調整した方がよい点はどこか、しっかり相談しながら決めていくことが重要です。

まとめ

吹き抜けは住まいに開放感や明るさをもたらすだけでなく、デザイン性が上がる、家族とコミュニケーションを取りやすいなどのメリットがある一方、注意すべきデメリットもあります。吹き抜けの採用を検討する際は、本記事で紹介した対策方法をお役立てください。

吹き抜けのある住まいづくりをお考えの方は、ぜひ群馬セキスイハイムにご相談ください。群馬セキスイハイムでは、吹き抜けのあるモデルハウスのご見学も可能です。お客様もご要望に合わせて、無料でプラン作成いたします。

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