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2024年9月26日

【50坪台で考える】間取りに中庭を取り入れよう!光溢れる開放的な家づくり

【50坪台で考える】間取りに中庭を取り入れよう!光溢れる開放的な家づくり

土地に住宅を建てる際には、都市計画法などに基づいたルールを遵守する必要があります。そのため、敷地面積いっぱいに建物を建築することはできませんが、中庭を作るなど工夫することで、採光効率に優れた開放的な住まいを実現できます。

中庭の形状によっても使い勝手や住み心地は異なるため、目的を明確にしておくことで住みやすい生活動線を確保できます。今回は50坪台の土地での家づくりを想定し、中庭がある家のメリットや中庭を作る際のポイントなど、知っておいたほうがよい情報をお伝えします。

目次
  1. 50坪台の土地で中庭は作れる?
    1. 建ぺい率・容積率について
  2. 中庭の種類
    1. コの字型
    2. ロの字型
    3. L字型
  3. 中庭がある家のメリット
  4. 中庭を作る際のポイント
    1. 中庭を作る目的を明確にする
    2. 駐車スペースを確保したうえで考える
    3. 採光・通風を考慮した設計にする
    4. 動線を考える
    5. プライバシーを確保する
    6. 排水場所を確保する
    7. 虫・湿気対策をする
  5. まとめ

50坪台の土地で中庭は作れる?

はじめに、50坪台の土地がどれほどの広さか紹介しましょう。1坪あたりは約3.31m2であるため、50坪に換算すると約165.5m2、59坪であれば約195m2の広さとなります。学校などの一般的な25mプールでたとえると、その半分から3/5までが50坪台の敷地面積に相当します。

建ぺい率や容積率は地域ごとに上限が設定されており、これを必ず遵守したうえで建築しなければなりません。ここでは、50坪台の土地で建築可能な住宅面積や、建ぺい率と中庭の関係について解説します。

建ぺい率・容積率について

住宅を建てる場合は、都市計画法などに基づき、建ぺい率と容積率の上限が定められています。

● 建ぺい率
建築面積を敷地面積で割った率のことです。住宅の建物のほか、外壁または柱などの面積も含まれます。
● 容積率
延べ面積を敷地面積で割った率です。2階以上の建物にする場合、床面積の合計が延べ面積数となります。

建ぺい率と容積数は、建物の高さや形を制限されるものではありません。ただし、第一種または第二種の低層住居専用地域では、高さを10mか12mまでにする制限が設けられています。

50坪台の土地で実現できる建築面積とは

50坪台の土地に住宅を建てる際、実際の建築面積はどれほどの広さが上限となるのでしょうか。今回は、群馬県高崎市の第一種住居地域(建ぺい率60%・容積率200%が上限)を例として、以下の表にまとめました。

【建ぺい率60%・容積率200%を上限とした50坪台の建築可能面積】

土地面積建ぺい率に応じた建築面積容積率に応じた延べ床面積
50坪(約165.5m2)30坪(約99.3m2)100坪(約331m2)
55坪(約182m2)33坪(約109m2)110坪(約364m2)
59坪(約195m2)35.4坪(約117m2)118坪(約390m2)


同市内でも、用途地域によって建ぺい率と容積率は大きく異なります。購入を検討しているエリアを確認しましょう。

また群馬県の特徴として、非常に高い自家用車の保有率が挙げられます。2023年に行われた自動車検査登録情報協会の調査によれば、群馬県の自家用車普及台数は全国47都道府県でも4位と、多くの世帯で車を活用していることが伺えるでしょう。

こうした生活スタイルの特徴から、群馬県での家づくりでは、自宅敷地内での駐車スペース確保も考慮したうえで間取りを工夫することが望ましいといえます。

中庭は建築面積にカウントされない

建ぺい率や容積率は、屋根のある部分が該当します。そのため、屋根のない中庭であれば建築面積に含まれません。形状を工夫すれば、敷地面積を最大限生かした間取りが作れるでしょう。

たとえば、50坪の土地で建ぺい率を60%に収めなければならない場合、住宅建物は30坪以内とすると、20坪は中庭や駐車スペースとして利用できる計算になります。家屋自体は平屋やロの字、コの字など、自由なデザインが可能です。

中庭を挟んで各部屋を独立させることにより、家族間でのプライバシーも確保できるでしょう。樹木や草花などを植えれば目隠しにもなります。二世帯住宅や駐車スペースなどを設けたり、ウッドデッキを設置したりと、さまざまな用途が考えられるでしょう。

中庭の種類

中庭の形状によって、プライバシー確保や開放感に差があります。それぞれの特徴を知ったうえで、デザイン決定をおすすめします。

コの字型

コの字型の中庭は、住宅の壁3面に庭が面しています。建物がコの字型になっており、その内側に中庭がある状態です。

住宅の四方のうち1か所には外壁がないため、外からの出入りが可能になります。また、風通しや日当たりが確保できることがメリットです。

プライバシーを確保しながらも、開放感を味わえるのが特徴です。ただし、建物の向きによっては、外部からの見え方や日当たりの範囲などが異なります。そのため、近隣住宅や道路の位置などを考慮したうえで、住宅のデザインや設計を行う必要があります。

外からの視線が気になる場合は、フェンスの設置や、日除けや雨除けになるアイテムを利用することで解消できる可能性があります。

ロの字型

プライベートを確保した住宅として、ロの字型の中庭が代表的です。中庭の四方を建物の壁や窓で囲っており、周りは居室のため屋内からしか出入りできません。そのため、防犯対策の面でも安全性が高いといえます。しかしほかの形状と比べ、中庭の広さによっては閉塞感を抱く場合や、建築費用が高くなる可能性があります。

また、雨水が溜まりやすい構造のため、排水設備を設置するなど水はけしやすい設計が必要です。落ち葉やゴミなどで排水溝が詰まらないように、こまめに掃除もしなければなりません。

とはいえ、外部からの視線はシャットアウトできるため、プライバシー確保の効果は非常に高いといえるでしょう。とくに住宅密集地において、近隣や道路などからの視線を気にせず生活したい方に適している形状です。

L字型

コの字型やロの字型と比べて、最も開放的でデザインの自由度が高いのがL字型の中庭です。L字の形状であり、中庭が住宅の2面に接しています。また、中庭の面積の確保がしやすく、生活動線が途切れないこともメリットとして挙げられます。

外壁が少ないため、開放感がありますが、その分プライバシーの確保が難しくなります。玄関と駐車場の配置によっては、通常の庭との違いが感じにくいため、設計の難易度が高くなる可能性もあります。

しかし、L字型は建物の凹凸が少ない分、ほかの形状よりも建築費用が抑えられる点がメリットです。住宅の向きや窓の配置などによっては、開放感が高く、日差しが差し込む明るい空間を作れます。限られた敷地面積でも、コストを抑えて中庭を作りたい場合におすすめの形状です。

中庭がある家のメリット

中庭のメリットとしてまず挙げられるのは、優れた採光効率です。立地によっては近隣住宅との距離が近かったり、住宅が奥まったりしていることもありますが、そのような場合でも中庭があることで日差しが入り込み、部屋が明るくなる効果があります。

さらには、窓を開放することで風通しがよくなるため、室内環境も快適に感じられます。こうした通風性の優秀さも中庭の魅力といえるでしょう。

プライバシーを確保しやすい点も大きな強みです。外部からの出入りができないロの字型や、一部分のみ外と繋がっている形状であれば、高い防犯性も確保できます。また、屋内から見守りやすい中庭であれば、子どもを安心して遊ばせる場所にもなります。

このように、光溢れる開放感に満ちた家でありつつ、優れた防犯性・安全性を両立できることが中庭のメリットです。

中庭を作る際のポイント

中庭を作るにあたって、押さえておいたほうがよいポイントをお伝えします。

中庭を作る目的を明確にする

中庭の形状によって、それぞれ特徴やメリットが異なります。中庭を作るにあたり、目的を明確にすることも重要なポイントです。

たとえば、プライバシーを確保しつつ、開放的な空間でくつろぐための空間にしたいと思う方もいるでしょう。あるいは、日当たりや風通しをよくするために中庭を作る場合もあります。

中庭を作りたい理由を見つめ直し、目的に合う中庭の形状を選びましょう。また、コストにも差があるため、予算とあわせて検討することも必要です。

駐車スペースを確保したうえで考える

自家用車を保有している場合は、自宅敷地内での駐車スペースを確保することが望ましいでしょう。最低限必要な広さは車種や使い方にもよりますが、車体の長さに対して+80cm、幅に対して+90cmの余裕を持たせることが一般的です。

さらに、車が出入りするためのスペースも十分に考慮したうえで駐車スペースの面積を考えなくてはなりません。こうした「生活において絶対に必要な要素」から決めていき、次に「可能なら叶えたい要素」を検討することがおすすめです。

採光・通風を考慮した設計にする

自宅の壁に囲まれたロの字やコの字の中庭であれば、壁に面した各部屋に窓を設けると光が差し込んで明るくなります。また、近隣からの視線も遮られるため、カーテンやブラインドを閉める必要がなく、風通しもよくなるでしょう。

住宅を設計するにあたって、通常であれば十分考慮するべき方位や家の向きも、中庭を作るのであればそこまで厳密に気を使う必要がありません。奥まった場所に家を建てる場合でも、中庭から採光や通風が望めるためです。

動線を考える

リビングやトイレなど、頻繁に行き来する部屋同士は近くに配置するとよいでしょう。暮らしやすい生活動線にするため、間取りはよく検討することをおすすめします。

住宅の床と中庭とを同じデザインにしたり、高さを揃えたりすることで、統一感が生まれます。そのため、内と外が自然に繋がって開放感を得られます。

ただし、中庭のタイプによっては生活動線が長くなる可能性もあります。生活しやすい住宅にするためには、こうした動線についても考慮が必要です。

プライバシーを確保する

ロの字タイプは中庭が建物で囲われているため、近隣や道路からの視線を遮ります。そのため、中庭の洗濯物を気にする必要がありません。また、人目を気にせずに趣味などを楽しめます。

一部が開放された形状であっても、フェンスや日除けを設置するなど、工夫次第でプライバシーの確保は可能です。

排水場所を確保する

中庭が四方に囲まれているロの字型住宅では、屋根などから落ちる雨水が中庭へ溜まりやすくなります。そのため、適切な排水場所を確保する必要があるでしょう。

設計する際には、排水設備についてもしっかりと検討が必要です。水はけが悪いと湿気がこもり、カビや虫の発生要因にもなります。快適な住環境にするためにも、事前の対策が必要です。

虫・湿気対策をする

雨水がたまりやすい住宅構造の場合、排水経路をしっかりと確保することが重要です。また、落ち葉やゴミなどによって排水溝が詰まらないようにするためにも、こまめな掃除をする必要があります。

水はけが悪い場合、湿気がこもってカビが発生する要因になります。また、水がたまっていると、蚊や害虫が発生するリスクも高まります。

中庭にウッドデッキを設置する場合は、さらに湿気がこもりやすくなるため、さらなる排水対策が必要です。設置するときは十分検討したほうがよいでしょう。

まとめ

中庭のメリットは、プライバシーを確保しながらも、通風・採光に優れた開放感ある住まいづくりができることです。中庭にはコの字型やロの字型、L字型などさまざまな形状があり、それぞれの特徴と利用目的を照らし合わせることで、各家庭のライフスタイルに適したタイプを選びやすくなります。

また、住宅を建てる際は、建ぺい率・容積率といった建築面積が都市計画法に基づく基準を超えないよう考慮する必要がありますが、屋根のない中庭はこれら建築面積に加味されません。そのため、限られた敷地面積であっても、工夫次第で理想の中庭が作れるでしょう。

群馬セキスイハイムでは、中庭を取り入れた住宅をはじめ、お客様のご要望に合わせた住宅をご提供しております。県内住宅展示場にて、さまざまなプランをご見学いただけます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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