群馬県太田市といえば、工業地帯のイメージが強い方も多いのではないでしょうか。でも、それだけではないのです。

実は『歴史の街』としても知られていて、数々の史跡が残る地なのです。歴史を感じられる場所は市内各地にあり、多くの歴史ファンが訪れています。

今回は、その中でも、閑静な住宅地にある太田市歴史公園をご紹介します。歴史が好きな人にも、散策を楽しみたい人にもおすすめの公園です。

太田市歴史公園の周辺は、静かながら、人々の生活の息遣いが感じられる住宅街です。歴史公園の東側には、小学校もあります。

春は桜の名所としても知られ、多くの人が訪れます。歴史公園は資料館や東照宮を含めた総称なので、公園としては比較的大きく、散策やウォーキングにちょうどよい広さです。

歴史公園南側の通り沿いに広い駐車場があるので、車で来たときはその駐車場に車を止めるのがおすすめです。

新田義貞公がお出迎え「新田荘歴史資料館」

駐車場から数寄屋造りの本格的な茶室がある大光庵の前を通って園内へ入ると、すぐに「新田荘歴史資料館」があります。

歴史資料館の前では、新田義貞公と埴輪がお出迎え。新田義貞は、「太平記」に登場し、鎌倉時代後期から南北朝時代に活躍した武将です。

歴史資料館には、長楽寺や東照宮の貴重な文化財を中心に、太田の歴史資料が展示されています。

緑の中で休憩、そして東照宮へ

歴史資料館の前には豊かな緑が広がり、小川が流れています。あずまや（写真の屋根付きの建物）で一息つくのもいいですね。心地良い風が吹き抜けます。

世良田東照宮の正式な入口は、東側の御黒門。縁結びの門とも呼ばれています。
こちら側にも、数台分ですが、駐車スペースがあります。石鳥居の向こうに見えるのが拝殿です。

世良田東照宮は、寛永21年（1644年）の日光東照宮の大改築で、旧社殿を移築したものが始まりだそうです。

ちなみに、世良田東照宮の自販機は木目調で、徳川氏の家紋が描かれています。

県外ではあまり知られていないようですが、新田氏は徳川家のルーツといわれているため、ここが徳川発祥の地と呼ばれているのです。

子どもたちに人気の「芝生の広場」

東照宮を出て、歴史資料館へは戻らずに、西へ向かうと広々とした芝生公園に出ます。ここは新田氏一族、世良田氏一族の館跡なのだそうです。
遊具などはありませんが、子どもたちが思い切り走り回ることができるので、ファミリーにおすすめです。

歴史公園内だけでもゆっくり楽しめますが、公園周辺は交通量が少なく、歩道も整備されたきれいな場所です。ぜひ周辺も散策してみてくださいね。

太田市歴史公園
住所：群馬県太田市世良田町3113-9
アクセス：東武伊勢崎線「世良田駅」から徒歩20分
TEL：0276-52-2215

太田市立新田荘歴史資料館
開館時間：9:30-17:00（入館は16:30まで）
休館日：月曜日（月曜日が祝日の場合は翌日）・年末年始（12月29日から翌年1月3日まで）
入館料：一般200円・中学生以下無料

世良田東照宮
住所：群馬県太田市世良田町3119-1
TEL：0276-52-2045