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注文住宅のキッチンをおしゃれで機能的に!失敗しない選び方を解説
注文住宅を建てる際、キッチンにはとくにこだわりたいと考える人は多いでしょう。キッチンにこだわることで、効率的に料理できるようになります。また、おしゃれな空間にすれば、調理がさらに楽しくなるでしょう。
最適なキッチンを選べるように、この記事では、注文住宅で広く採用されているキッチンのデザインと費用相場を解説します。キッチン選びで後悔しないためのポイントやキッチンデザインをおしゃれにするコツなども紹介しますので、参考にしてください。
- 目次
注文住宅のキッチンにおすすめのデザイン8選
注文住宅におすすめのキッチンデザインは、以下の8つです。
● I型キッチン
● II型キッチン
● L型キッチン
● U型キッチン
● カウンターキッチン
● クローズドキッチン
● アイランドキッチン
● ペニンシュラキッチン
それぞれのキッチンについて解説します。
I型キッチン
I型キッチンは、調理台やシンク、コンロが一直線に並ぶレイアウトのキッチンです。限られたスペースにも収まりやすく、比較的安価で導入できるため、多くの家庭で人気を集めています。
壁際に設置される「壁付けキッチン」も同様の形式です。キッチンを壁に寄せることで、リビングやダイニングをより広く使える利点があります。
I型キッチンは、油汚れや調理中の煙が部屋全体に広がりづらいのが利点です。一方、リビング全体を見渡すのが難しく、家族の様子を確認しながら料理を進めるには不便さを感じる場合があります。
II型キッチン
シンクとコンロがそれぞれ独立して設置され、平行に配置されたデザインを持つのがII型キッチンです。調理や洗い物を行うスペースが2つに分かれているため、作業エリアが広く確保できます。
収納スペースも豊富に取れるため、整理整頓がしやすく、使いやすいキッチン環境を作りやすい点もメリットです。両方のカウンターを移動する動線が短く、効率よく調理を進められる点も魅力といえるでしょう。
しかし、設置に広めのスペースが必要なため、間取りによっては設置自体が困難な可能性があります。
L型キッチン
L型キッチンは、調理スペースを効率的に配置できる、アルファベットのL字型が特徴的なデザインです。コンロとシンクが直角に配置され、冷蔵庫などの主要な設備との距離を短くすることで、調理の効率を高められます。
広いキッチンでなくても、効率的な作業環境を作りやすい点もメリットのひとつです。一方で、L字型という構造上コーナー部分がデッドスペースとなりやすく、収納が難しい場合がある点には注意しなければなりません。
U型キッチン
U型キッチンは、アルファベットのUの形に沿って配置されるレイアウトです。調理台やシンク、コンロがコの字型に配置されるため、作業スペースが広く取れるだけでなく、シンクやコンロへの移動距離を短くできます。
調理中の作業がスムーズに行えるため、複数の工程を同時に進めたい人やキッチンをよく使う家庭に適しています。しかし、U型キッチンはほかのレイアウトに比べて広い設置スペースが必要になるため、広さに余裕のある住宅向きです。
カウンターキッチン
キッチンとダイニングの間にカウンターを設けるデザインが印象的なのが、カウンターキッチンです。カウンターを通じて料理を提供したり、食事を準備しながら家族とのコミュニケーションが取りやすかったりするメリットがあります。
構造上、空間全体に広がりを感じやすいため、リビングの延長として活用できるのも利点といえるでしょう。しかし、調理中の煙やにおいがリビングやダイニングに流れやすく、換気や消臭対策が必要となる点には留意が必要です。
クローズドキッチン
クローズドキッチンは、リビングやダイニングとは完全に独立した空間に設置されるキッチンスタイルです。壁や扉で仕切られているため、調理中の音や煙、臭いが他の部屋に広がりにくいのが大きなメリットです。
調理に集中できる環境が整っており、訪問者や家族の目を気にせず、効率的に作業を進められます。しかし、閉塞感を感じやすく、リビングやダイニングでの家族の様子を把握しづらい点には注意しなければなりません。
アイランドキッチン
アイランドキッチンは、対面式のキッチンの一種で、壁に接することなく島のように独立して設置されるデザインを持っています。見た目がおしゃれで、キッチンがインテリアの一部として機能するのがメリットです。
しかし、壁に接していないため、収納スペースが限られてしまいます。換気対策が不十分だと、調理中の煙やにおいがリビングやダイニングに広がりやすくなる点にも注意が必要です。
ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンは、対面式のキッチンの一種で、片側が壁に接しているデザインが特徴です。アイランドキッチンと似ていますが、一方が壁に面しているため、より省スペースで設置できる利点があります。
リビングやダイニングと視覚的に繋がるため、開放感があり、家族と会話をしながら調理ができる利点もあります。ただし、調理中のにおいや油ハネがリビングに広がりやすく、換気や掃除の頻度が増える可能性もあります。
注文住宅のキッチンの相場と予算の目安
ここからは、注文住宅のキッチンの相場と予算の目安を解説します。予算を抑えるコツも解説しますので、参考にしてください。
注文住宅のキッチンの価格相場
注文住宅で導入されるキッチンの価格は、デザインや機能性、設置スペースによって異なります。主なキッチンの本体価格相場は、以下のとおりです。
● I型キッチン:50~100万円
● II型キッチン:120~150万円
● L型キッチン:50~150万円
● U型キッチン:150~200万円
● カウンターキッチン:50~160万円
● クローズドキッチン:90~150万円
● アイランドキッチン:80~300万円
● ペニンシュラキッチン:100~150万円
また、ハウスメーカーによって上記の金額は前後します。ライフスタイルと予算の両方を考慮したうえで、最適なキッチンはどれなのかを考えてみましょう。
注文住宅のキッチンにかける予算の目安
注文住宅で広く取り入れられているキッチンには、主に以下の3種類があります。それぞれの特徴と費用相場を理解すると、予算に合ったキッチンを選べるでしょう。
● システムキッチン
● オーダーキッチン
● セクショナルキッチン
システムキッチンは、コンロやシンクが一体化した便利な設計で、統一感のある見た目が特徴です。メーカーや仕様によって異なりますが、価格相場は50~180万円ほどです。
個々の要望に合わせて自由に設計できるのが、オーダーキッチンです。それぞれのニーズに合わせて、理想のキッチンを作り上げられるのが大きな魅力といえるでしょう。費用は70~300万円と幅広く、オプションや家電にこだわるとさらに高額になる場合もあります。
セクショナルキッチンは、コンロやシンクが独立しており、柔軟に配置できるのが特徴です。比較的低予算で設置でき、相場は10~20万円程度です。
注文住宅のキッチンにかかる予算を抑えるコツ
予算を抑えるために有効な方法は、キッチンのグレードを下げることです。グレードが高くなるほど機能が充実し、見た目も豪華になりますが、必要な設備に絞ることでコストを抑えられます。
また、ハウスメーカーが実施するキャンペーンを確認するのも効果的です。同じ仕様であってもメーカーによって価格が異なるため、タイミングがよければ費用を抑えられる可能性があります。
キッチンの天板やシンクの素材選びも予算削減につながります。たとえば、ステンレスは耐久性が高く、予算を抑えたい場合に適した素材です。さらに、オプション設備は厳選し、実際に使うものだけを選ぶのもいいでしょう。
注文住宅でよくあるキッチンの失敗例
よくある失敗例として、以下の5つを紹介します。
● 高さが合っていない
● スペースが足りなかった
● 吊り戸棚の使い勝手が悪い
● パントリー棚の奥行が狭い
● コンセントの数が少ない・位置が悪い
失敗例を事前に理解しておけば、住宅を建ててから後悔するのを避けられるでしょう。
高さが合っていない
キッチンの高さが自分に合っていないと、日々の調理が負担になりかねません。キッチンが低すぎると前かがみになる姿勢が多くなり、腰痛を引き起こす原因になります。一方、高すぎるキッチンは肩や腕に余計な力が入ってしまい、作業がしづらくなる可能性があります。
一般的に快適に使えるキッチンの高さは「身長(cm)÷2+5cm」で求めることができます。複数の家族が使用する場合、少し高めに設定して、身長が低い人はスリッパなどで調整すると、全員にとって使いやすいキッチンを実現できます。
スペースが足りなかった
ショールームで魅力的な設備を見て、すべて取り付けた結果スペースが狭くなるのは、ありがちな失敗です。3口コンロや大きなシンクなどは魅力的ですが、調理スペースが十分に確保されていないと、日々の料理がストレスになる可能性があります。
効率よく進めるためにも、食材や調味料を置く余裕を持ったスペースは必ず確保しておきましょう。
吊り戸棚の使い勝手が悪い
キッチンの収納スペースを増やすために取り付ける吊り戸棚の使い勝手が悪く、後悔するケースも少なくありません。通常、目線より高い位置に収納が配置される場合が多いため、手が届きにくく、奥のものが見えづらいことがよくあります。
そのため、日常的に出し入れするに不便に感じることもあるでしょう。その場合、昇降式のダウンキャビネットに変更するのがおすすめです。収納量は通常の吊り戸棚よりやや少なくなりますが、簡単に物を取り出せるため、使いやすくなります。
パントリー棚の奥行が狭い
パントリーは食品の備蓄や調理器具の収納に便利ですが、棚の奥行きが狭いと、使い勝手が悪くなってしまいます。ホットプレートや土鍋といった大型の調理器具を収納する際、奥行きが足りないと棚からはみ出してしまい、出し入れに手間がかかることもあるでしょう。
また、奥行きが深い場合も注意が必要です。深すぎる棚は、奥に収納したものが取り出しづらく、無駄にスペースを取ります。
そのため、パントリーを設計する際には、適切な奥行きを選ぶことが重要です。収納する物のサイズや使いやすさを考慮し、奥行きが深すぎず狭すぎないバランスのよい設計にしましょう。
対処法として、棚板の高さを自由に調節できるタイプにするのが効果的です。また、調味料やストック食品を収納する際は、同じサイズの収納ボックスを揃えて使うと、整理整頓がしやすくなります。
さらに、奥行きが深い棚には、スライド式の収納ボックスや引き出しを活用すると、奥の物も簡単に取り出せて便利です。
コンセントの数が少ない・位置が悪い
キッチンには電子レンジや炊飯器、電気ケトルなど多くの調理家電を使用するため、コンセントの配置と数は重要です。家電の使用場所を考慮せずにコンセントを設置すると、数が足りなくなったり、延長コードを使用せざるを得ない状況に陥ったりすることがあります。
注文住宅のキッチンでは、一般的に2口コンセントを2~3個設けるのが理想です。コンセントが2~3個あれば、調理家電とコンロの作業を同時に行えるため、効率的に家事を進められます。
注文住宅のキッチン選びで後悔しないためのポイント
キッチンで後悔しないためにも、以下7つのポイントを考慮しましょう。
● 壁や床の色や雰囲気と合わせる
● キッチンの作業スペースを確認する
● キッチンの高さと奥行きを確認する
● IHクッキングヒーターとガスコンロを比較する
● 作業動線をチェックする
● 家電やゴミ箱の置き場所を考える
● 複数のハウスメーカーを比較する
各ポイントについて解説します。
壁や床の色や雰囲気と合わせる
注文住宅のキッチン選びでは、デザインや色の調和が重要です。たとえば、キッチンを目立たせたくない場合、壁や床と同系色の色味を選ぶと、空間と自然に溶け込みます。
一方で、異なる色味やデザインを採用してキッチン自体をアクセントにすると、より個性的なインテリアにすることも可能です。大切なのは、キッチンだけで完結せず、家全体の雰囲気や隣接する空間のインテリアとの調和を意識しながら選ぶことです。
キッチンの作業スペースを確認する
調理を快適に行うには、十分なスペースを確保する必要があります。キッチンの幅やレイアウト、シンクのサイズによって、作業のしやすさは変わります。
注文住宅を設計する際は、現在のキッチンと比べて作業スペースが十分に確保されているかをしっかり確認しましょう。
キッチンの高さと奥行きを確認する
キッチン選びで重要なポイントのひとつは、調理台の高さと奥行きです。とくに天板の高さは、調理のしやすさや体の負担に直結するため、使う人の身長に合ったものを選ぶことが大切です。
キッチンの高さは、身長の半分に5cmを足した値を目安にするとよいでしょう。実際にショールームで確認し、手が自然に届きやすい高さかを見ることをおすすめします。
IHクッキングヒーターとガスコンロを比較する
IHクッキングヒーターにするか、ガスコンロにするかは、ライフスタイルや調理スタイルに合わせて選ぶことが大切です。
IHクッキングヒーターは安全性が高く、部屋が暑くならないメリットがあります。しかし、直火調理ができないため、料理の幅が制限されることや使用できる調理器具が限定されるデメリットがあります。
一方、ガスコンロは火力が強く、炙りや焦げ目をつける調理がしやすい点、停電時に使用できる点がメリットです。しかし、火を扱う危険性や夏場の暑さ、掃除の手間がデメリットとして挙げられます。
作業動線をチェックする
キッチン選びでは、作業動線も意識しましょう。たとえば、シンク・コンロ・冷蔵庫間の距離を近づけると、調理の効率を高められます。
キッチン内だけでなく、ダイニングやリビングへの動線も確認し、配膳や後片付けがスムーズに行えるかも事前にチェックしておきましょう。
また、家族みんなで料理をしたい場合には、複数の導線が確保できるアイランドキッチンが便利です。アイランドキッチンは、中央に作業スペースを配置することで、複数人が同時に作業でき、家族全員が一緒に料理を楽しめます。
効率的な動線設計をすることで、みんなで楽しく料理を進めながら、作業をスムーズに行える環境が整います。
家電やゴミ箱の置き場所を考える
家電やゴミ箱の配置をあらかじめ計画するのも重要です。調理家電を無計画に置くと、配線が絡み合い、作業効率が低下する可能性があります。コンセントの配置も考慮しながら、使用頻度の高い家電は使いやすい場所に配置しましょう。
ゴミ箱は、シンク下に収納スペースを設けるなど視界に入らないよう工夫すると、生活感を隠せるためおすすめです。
複数のハウスメーカーを比較する
注文住宅を建てる際、複数のハウスメーカーを比較して慎重に決めることが重要です。比較の際は、以下3つのポイントを重視するとよいでしょう。
● 価格帯
● 機能性
● デザイン性
また、カタログやインターネットで見るだけでなく、ショールームで実物を確認することも大切です。
注文住宅のキッチンデザインをおしゃれにするコツ
キッチンデザインをおしゃれにするコツは、以下の3つです。
● 全体の統一感を意識する
● 見せる収納を工夫する
● 開放感を生み出す
それぞれのコツについて解説します。
全体の統一感を意識する
キッチンの種類によっては、リビングやダイニングからよく見えるため、全体の統一感を大切にするのがポイントです。キッチンのデザインや素材、色を部屋全体と調和させると、おしゃれな空間を作り出せます。
たとえば、吊り戸棚や腰壁の色をリビングの家具や壁と合わせると、キッチンが一体感のある空間に溶け込み、よりおしゃれな印象になるでしょう。ナチュラルな空間を好む場合、木製のキッチンを取り入れると温もりを感じる空間を演出できます。
見せる収納を工夫する
キッチンをおしゃれに保ちながら使いやすくするためには、見せる収納が効果的です。たとえば、お玉やフライ返しなどのよく使うアイテムをポールにフックを掛けて吊るすと、おしゃれに見えるだけでなく、調理中にすぐ手が届くため効率的に調理を進められます。
一方で、見せたくないものや整理が必要なアイテムには「隠す収納」を取り入れることも重要です。たとえば、オープンキッチンではキッチン全体が見えてしまうため、家電や食器などを隠せる収納が便利です。
見せる収納と隠す収納をうまく組み合わせることで、デザイン性と機能性を両立させることができます。自分の生活スタイルに合わせて、どのアイテムを見せ、どのアイテムを隠すかを検討しましょう。
開放感を生み出す
キッチンを快適で開放的な空間にすれば、料理の時間をより楽しめるようになります。たとえば、窓を取り入れると視線が抜け、空間全体に広がりを感じさせる効果を期待できます。
また、リビングやダイニングとのつながりを意識することで、LDK全体の一体感が強まり、家族とのコミュニケーションも取りやすくなるでしょう。
まとめ
注文住宅のキッチンは、家族のライフスタイルに合ったデザインと機能を選ぶことが重要です。キッチンのレイアウトや作業スペース、コンロの種類など、どのポイントも快適な調理環境につながります。
また、壁や床との調和、収納の工夫、家電やゴミ箱の配置、作業動線を確認しながら、見た目だけでなく機能的にも優れた空間を整えるのもポイントです。ハウスメーカーを慎重に比較し、ショールームで実物を確認することも忘れないようにしましょう。
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